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投稿記事: Solaris オペレーティングシステムでの災害復旧用のフラッシュアーカイブの使用法
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Solaris オペレーティングシステムでの災害復旧用のフラッシュアーカイブの使用法

執筆者: Joseph Gan、2005 年 5 月


はじめに

UNIX プラットフォームの一般的な災害復旧の準備として、サーバー構成の詳細を保管することが挙げられます。 たとえば、システム情報のバックアップおよび復元に使用するメソッドのハードコピーを保管する必要があります。 ufsdump を使用して、ローカル接続されたテープドライブに OS をバックアップする場合、保管すべき情報には、すべてのバックアップファイルシステム、バックアップされるファイルシステムの順序、バックアップテープ、OS レベル、パッチレベル、ディスクパーティション、ファイルシステムレイアウト、Sun 以外のドライバなどがあります。

Solaris 9 および 10 OS リリースは、フラッシュインストールと呼ばれる新しいインストール機能を提供します。 フラッシュインストールを使用すると、1 台のシステムに、マスターシステムと呼ばれる Solaris OS の基準インストールを 1 つ作成できます。 次に、この基準インストールを、マスターシステムと同じアーキテクチャーを持つ任意の数のシステムに、新しいインストールとしてレプリケートできます。レプリケート先のシステムは、クローンシステムと呼ばれます。

フラッシュインストールの目的はマスターマシンを複製することですが、何度かテストを行なった結果、災害復旧に非常に役立つことがわかりました。 この記事では、flar コマンドを使用してシステムをバックアップし、テープ上のバックアップを使用してシステムを回復するために行なった作業を紹介します。 このテストでは、最新のクラスタパッチをインストールした Solaris 8 OS を実行する Sun Enterprise 4000 サーバーを、RSM Array 2000 ディスクシステムとともに使用しました。16 G バイトの内部ディスクを 2 つ用意し、一方には元の OS をインストールして、他方は OS の復旧をテストするために使用しました。 マシンには、Digital Linear Tape (DLT) 7000 テープドライブを接続しました。


手順

1. アーカイブを作成する前に、マシンをシングルユーザーモードにします。 シングルユーザーモードにする理由は 2 つあります。 第一の理由は、flarcreate はいつでも実行できますが、システムがビジーでないときのほうが快適に実行できるということです。 第二の理由は、flarcreate コマンドの使用時に、アーカイブから複数のファイルシステムを除外することに関する問題が発生したということです。 Solaris 9 OS では、この問題に対処するパッチがいくつか提供されています。

シングルユーザーモードでは、flarcreate は、mnttab 内にエントリを持つファイルシステムだけをアーカイブします。

# init 0
ok> boot -s

2. ルートとしてログインします。 /opt ファイルシステムがローカルディスク上にある場合は、これをマウントします。 ない場合は、この手順をスキップします。

# mount /opt

3. フラッシュアーカイブを作成します。 flarcreate コマンドを使用して、テープにフラッシュ OS バックアップを作成します。この場合は、DLT テープを使用しています。

# flarcreate -n testhost.flar -c -S -R / -t /dev/rmt/2
WARNING: hash generation disabled when using tape (-t)
Full Flash
Checking integrity...
Integrity OK.
Running precreation scripts...
Precreation scripts done.
Determining the size of the archive...
.......
The archive will be approximately 2.69GB.
Creating the archive...
.......
18226862 blocks
Archive creation complete.

4. アーカイブがテープ上に正常に作成されたことを確認します。

# flar info -t /dev/rmt/2
files_archived_method=cpio
creation_date=20040927044841
creation_master=testhost
content_name=testhost.flar
creation_node=testhost
creation_hardware_class=sun4u
creation_platform=SUNW,Ultra-Enterprise
creation_processor=sparc
creation_release=5.8
creation_os_name=SunOS
creation_os_version=Generic_117350-02
files_compressed_method=none
content_architectures=sun4u

5. 次に、テープにバックアップされたイメージを使用して、バックアップからファイルシステムを回復します。 カーネルアーキテクチャーが同じ別のマシンを使用して、復旧テストを行うことができます。 今回は、同じマシンを使用しました。 まず、マシンを停止します。 次に、Solaris 8 OS Software CD 1 メディアを挿入し、後続の各例に示されているインストールメニューに従います。

ok boot cdrom
Resetting ...

Solaris インストールプログラム

Solaris OS インストールプログラムは、インストール用の情報の入力を求める一連の短いセクションに分割されています。 各セクションの最後では、手順を続行する前に選択を見直して変更できます。

注: これらのメニューのナビゲート中は、マウスを使用できません。 キーボードにファンクションキーがない場合や、ファンクションキーが応答しない場合は、ESC を押してください。 画面の下部の説明文の表示が、ナビゲーションに使用するキーに切り替わります。

F2_Continue F5_Exit F6_Help

F2_Continue」を選択します。

Solaris の対話式インストール

このシステムはアップグレードできるので、Solaris OS ソフトウェアのインストール方法には 2 とおりあります。

  • Upgrade オプションは、Solaris OS ソフトウェアを新しいリリースに更新し、Solaris ソフトウェアの以前のバージョンに対する変更をできるだけ多く保存します。 Upgrade オプションを使用する場合は、その前に、必ずシステムをバックアップしておきます。
  • Initial オプションは、Solaris OS ソフトウェアの新しいバージョンでシステムディスクを上書きします。 このオプションでは、既存の任意のファイルシステムを保持することもできます。 Initial オプションを開始する場合は、その前に、Solaris ソフトウェアの以前のバージョンに加えたすべての変更を必ずバックアップしておきます。

いずれかのオプションを選択して以降の手順を完了すると、操作の要約が表示されます。 フラッシュアーカイブを使用してシステムをインストールする場合は、「Initial」を選択します。

F2_Upgrade F3_Go Back F4_Initial F5_Exit F6_Help

F4_Initial」を選択します。

Solaris の対話式インストール (メニュー 2)

システムに Solaris OS ソフトウェアをインストールするために、Initial オプションを使用します。 前述のように、Initial オプションは、新しい Solaris OS ソフトウェアのインストール時に、システムディスクを上書きします。

次の画面では、デフォルトを受け入れることも、Solaris OS ソフトウェアのインストール方法をカスタマイズすることもできます。 インストールをカスタマイズするには、(1) インストールする Solaris OS ソフトウェアの種類を選択し、(2) 選択したソフトウェアを格納するディスクを選択し、(3) ディスク上でのファイルシステムの配置方法を指定できます。

これらの手順を完了すると、選択の概要プロファイルが表示されます。

Solaris OS ソフトウェアをインストールする方法は、次の 2 とおりあります。

  • Standard は、標準的な Solaris ディストリビューションからシステムをインストールします。
  • Flash は、1 つ以上のフラッシュアーカイブからシステムをインストールします。
F2_Standard F3_Go Back F4_Flash F5_Exit F6_Help

F4_Flash」を選択します。

フラッシュアーカイブのインストール方法

この画面では、フラッシュアーカイブのインストール方法を選択します。今回は「Local Tape」を選択します。

フラッシュアーカイブの検出方法

この画面では、フラッシュアーカイブを検出する方法を選択します。 検出方法は、アーカイブの格納場所によって異なります。 たとえば、アーカイブがテープに格納されている場合は、「Local Tape」を選択します。

使用可能な検出方法

[ ] HTTP -> default

[ ] NFS

[ ] Local File

[X] Local Tape -> selected

[ ] Local Device


F2_Continue F5_Cancel F6_Help

Local Tape」を選択します。 次に、「F2_Continue」を選択します。

フラッシュアーカイブの追加

フラッシュアーカイブがあるテープドライブへのパスを次のように指定します。

Tape Drive Location: syrinx:/dev/rmt/0
Location: /dev/rmt/0
.......


F2_Continue F5_Cancel F6_Help

F2_Continue」を選択します。 (注: 通常、パスは /dev/rmt/0 です。)

データを保持する

既存のデータを保持する必要がありますか ? Solaris OS ソフトウェアのインストール対象として選択したディスクのうち少なくとも 1 つには、保存が必要なファイルシステムや名前未定スライスが含まれています。

F2_Continue F3_Go Back F4_Preserve F5_Exit F6_Help

F2_Continue」を選択します。

次の手順では、OS をインストールするディスクを選択します。 この手順では、新しい要件に合わせて、ファイルシステムをパーティションに再分割できます。

ファイルシステムとディスク配置

入力した情報に基づいて、現在のファイルシステムおよびディスク配置を後続の概要に示します。 注: カスタマイズを選択する場合には、ファイルシステム、ディスク上でのその用途、およびファイルシステムの変更がシステムの動作にどのような影響を与える可能性があるかを理解すべきです。

File system/Mount point Disk/Slice Size

overlap c0t11d0s2 17269 MB



F2_Continue F3_Go Back F4_Customize F5_Exit F6_Help

F4_Customize」を選択します。

リモートファイルシステムをマウントする

リモートファイルサーバーからソフトウェアをマウントする必要がありますか。 この操作は、ディスク容量の不足に対応してソフトウェアを削除する場合に必要になります。

F2_Continue F3_Go Back F4_Remote Mounts F5_Exit F6_Help

F2_Continue」を選択します。

プロファイル

次の情報は、Solaris OS ソフトウェアのインストールに関するプロファイルです。 プロファイルは、これまでの画面で行なった選択を反映しています。

Installation Option: Flash

Boot Device: c1t0d0

Client Services: None


Software: 1 Flash Archive


File System and Disk Layout:


.......


F2_Continue F4_Change F5_Exit F6_Help

F2_Continue」を選択します。

インストール後に再起動する

Solaris OS ソフトウェアをインストールしたあとは、システムを再起動する必要があります。 システムは自動で再起動させることができます。または、スクリプトを実行したりカスタマイズしたりする場合は、手動で再起動することもできます。 手動で再起動するには、reboot(1M) コマンドを使用します。

[X] Auto Reboot

[ ] Manual Reboot


F2_Begin_Installation F5_Cancel

F2_Begin_Installation」を選択します。

6. システムを再起動すると、新しいルートパスワードを入力できます。 次に、元のファイルシステムの配置の要約と、復旧ファイルシステムの配置の要約を示します。

元のファイルシステムの配置は、次のようになります。

$ df -k
Filesystem kbytes used avail capacity Mounted on
/dev/md/dsk/d10 494235 55231 389581 13% /
/dev/md/dsk/d20 1525647 795052 669570 55% /usr
.......
/dev/md/dsk/d40 2056211 1419825 574700 72% /var
/dev/dsk/c1t4d0s0 4129822 4175 4084349 1% /tmp
/dev/dsk/c1t4d0s3 6194334 2280496 3851895 38% /home
/dev/md/dsk/d50 10177352 8905539 1170040 89% /opt

$ swap -l
swapfile dev swaplo blocks free
/dev/md/dsk/d30 85,30 16 4198368 4198368

復旧ファイルシステムの配置は、次のようになります。

$ df -k
Filesystem kbytes used avail capacity Mounted on
/dev/dsk/c0t11d0s0 494235 54233 390579 13% /
/dev/dsk/c0t11d0s1 1489367 793504 636289 56% /usr
.......
/dev/dsk/c0t11d0s4 1987399 1417795 509983 74% /var
/dev/dsk/c0t11d0s5 9943356 8895415 948508 91% /opt
/dev/dsk/c1t4d0s3 6194334 2280496 3851895 38% /home
/dev/dsk/c1t4d0s0 4129822 4173 4084351 1% /tmp

$ swap -l
swapfile dev swaplo blocks free
/dev/dsk/c0t11d0s3 32,443 16 4099424 4099424

パーティションの再分割は任意に行うことができるため、ご覧のように、swap/usr/var、および /opt ファイルシステムのサイズは、わずかに異なっています。 また、/home および /tmp ファイルシステムは、変更されずに同じデバイス上にあります。

注: メタデバイスとしてマウントしたオペレーティングシステムの回復中に問題が発生しました。 問題が発生したのは、作成したイメージが、すべてのメタデバイス設定と構成ファイルを含んでいたためです。 これらのすべての設定および構成ファイルは、復元後も同じ場所に存在しています。 これらを手動で削除しないと、マシンの起動時に問題が発生します。

7. これらのメタデバイスエントリを削除するには、マシンを CD から起動し、ルートファイルシステムを /a としてマウントし、/etc/system ファイルから MDD root infoMDD database info を削除します。 また、/etc/lvm/md.cfmddb.cf ファイルから各エントリを削除します。

8. できれば、アーカイブを作成する前にメタデバイスを削除するほうが理想的です。

9. マシンがネットワーク上にある場合は、hosts、nsswitch.confresolv.conf など、回復するマシンのネットワーク設定の一部をリセットする必要があります。 これは、フラッシュインストール機能の性質が、ネットワーク上のほかのマシンを「複製」することだからです。

10. マシンが外部ディスクに接続されている場合は、これらのエントリを vfstab ファイルに追加する必要があります。 すべてのデータをこのファイル内に含めます。


まとめ

場合によっては、マスターマシンと異なる周辺装置を備えたマシンを回復することもあるでしょう。 コア、エンドユーザー、開発者、またはソフトウェアグループ全体とともにマスターシステムをインストールした場合、そのマスターシステムは、バックアップ時にマスターマシンに接続されていた周辺デバイスだけをサポートします。

災害復旧計画では、マスターマシンとは異なる周辺装置を備えるシステムも回復できるようにするべきです。 このような理由から、マスターマシンには Entire Plus OEM ソフトウェアグループをインストールすることをお勧めします。 Entire Plus OEM ソフトウェアグループがインストールされたマスターマシンから作成したフラッシュアーカイブは、インストールされている Solaris OS のリリースによってサポートされている周辺デバイスを含むどのシステムでも機能するはずだからです。


その他の記事

Solaris オペレーティングシステムでの災害復旧用のフラッシュアーカイブの使用法、第 2 部
Solaris オペレーティングシステムでの災害復旧用のフラッシュアーカイブの使用法、第 3 部

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