BigAdmin System Administration Portal
特集記事: ラップトップでの Solaris 10 OS、Linux、および Microsoft Windows のマルチブート
Print-friendly VersionPrint-friendly Version

Ifeyinwa Okoye、2005 年 12 月


はじめに

Sun Microsystems でインターンとして働いていたころ、著者の最初のプロジェクトの 1 つは、ラップトップに Solaris オペレーティングシステム、Linux、および Microsoft Windows をマルチブートするよう構成することでした。 このプロジェクトは非常に魅力的で、手ごわいものと思われました。 しかし、作業を進めるにつれ、きわめて容易な課題であることが判明しました。

このトピックの詳細は、PDF 形式の Sun BluePrints OnLine ドキュメント、『Configuring Multiboot Environments on Sun x64 Systems with AMD Opteron Processors』を参照してください。

筆者の経験から、システムをマルチブートとして構成するために必要な手順を次に示します。

  1. システムが最低限のハードウェアおよびディスク容量の要件を満たしていることを確認する。
  2. パーティション分割ソフトウェアとオペレーティングシステムのメディア (CD/DVD) を入手する。
  3. システムをバックアップする。
  4. ディスクをパーティション分割する方法を決定する。
  5. Microsoft Windows をインストールする。
  6. パーティション分割ソフトウェアをインストールし、ディスクをパーティション分割する。
  7. Linux をインストールする。
  8. x86 プラットフォーム版 Solaris 10 OS をインストールする。
  9. 3 つのオペレーティングシステムへのアクセスをすべて設定する。

1. システムが最低限のハードウェアおよびディスク容量の要件を満たしていることを確認する

BIOS が CD/DVD からブートするよう設定されていることを確認します (http://multiboot.solaris-x86.org/iv/1.html の「Practical How-to」を参照)。 次にシステム (特にディスク容量とプロセッサの種類) をチェックして、システムが 3 つすべてのオペレーティングシステムの最低限の要件を満たしていることを確認します。

Fedora では、すべてをインストールするには、最低でも 200MHz のプロセッサ速度、グラフィカルインストール用の 92M バイト RAM、および 6.9G バイトのハードディスクドライブが必要です。 Windows XP では、最低でも 233MHz のプロセッサ速度、64M バイト RAM、およびインストール中には 1.8G バイトのハードディスクドライブが必要です。 Solaris 10 OS では、最低でも 120MHz のプロセッサ速度、256M バイト RAM、および 2G バイトのハードディスクドライブが必要です。 x86 プラットフォームの Solaris OS の場合は、Hardware Compatibility List (HCL) をチェックして、使用するシステムが一覧にあるかどうかを確認します。 著者の Sony VAIO ラップトップなどのように、システムが一覧にない場合も、Solaris OS をインストールできる場合があります。

使用したラップトップは、1G バイトのメモリー、76G バイトのハードディスクドライブ、Intel Pentium M プロセッサ (プロセッサ速度 2.00GHz) を搭載しているため、システムは 3 つのオペレーティングシステムの基本的な要件をすべて満たしています。


2. パーティション分割ソフトウェアとオペレーティングシステムのメディア (CD/DVD) を入手する

著者は PowerQuest 社の PartitionMagic を使用しましたが、SystemRescueCdRanish Partition Manager などのほかのフリーソフトウェアパッケージをダウンロードして使用することもできます。

次に、オペレーティングシステムのコピーの入手方法を示します。

  • Windows XP は VAIO のリカバリディスクに含まれています。
  • Fedora Core 3 は、Fedora Project から無料で入手しました。
  • Solaris 10 OS と Solaris Companion CD は、Sun Microsystems から無料で入手しました。

3. システムをバックアップする

すべての新規インストールと同様に、最初の手順は、最新ファイルをバックアップすることです。 オペレーティングシステム (特に 1 台のハードディスクドライブの異なるパーティションを含むオペレーティングシステム) のインストールは、データが失われるプロセスです。 すべてのファイルをバックアップすることが不可欠です。ハードディスクドライブをパーティション分割したあとでそれらを再インストールできます。


4. ディスクをパーティション分割する方法を決定する

次の手順は、パーティションの計画です。 各オペレーティングシステムをどのように使用するかに基づいて、パーティションを計画すべきです。 著者がハードディスクドライブをどのようにパーティション分割したかを次に示します。

====================================================================================
Partition Information for Disk 1:    76,316.6 Megabytes
Volume         PartType    Status    Size MB    PartSect  #   StartSect  TotalSects
====================================================================================
C:             NTFS        Pri      20,481.3           0  0          63  41,945,652
               Linux ext2  Pri      20,481.3           0  1  41,945,715  41,945,715
               Type BF     Pri,Boot 33,295.5           0  2  83,893,824  68,189,184
               ExtendedX   Pri       2,055.2           0  3 152,087,355   4,209,030
               EPBR        Log       2,055.2        None -- 152,087,355   4,209,030
*:SWAPSPACE2   Linux Swap  Log       2,055.2 152,087,355  0 152,087,418   4,208,967

Solaris OS により多くの容量を割り当てたのは、Solaris OS で開発の大部分を行う計画を立てたためです。 Linux と Windows には、これらのプラットフォームで開発とテストを行えるよう、それぞれに 20G バイトを割り当てました。


5. Windows をインストールする

著者はリカバリディスクから Windows XP とアプリケーションプログラムを再インストールしました。 リカバリディスクからのインストールは、対話型の簡単なプロセスです。 まず Windows XP をインストールしたのは、PartitionMagic を Windows にインストールする必要があるためです。 続いて Windows を起動し、正常に動作することを確認しました。


6. パーティション分割ソフトウェアをインストールし、ハードディスクドライブをパーティション分割する

Windows に PartitionMagic をインストールし、PartitionMagic を起動しました。 PartitionMagic のメニューのオプションを使用して、Windows のサイズを 20G バイトに変更しました。 タイプ ext2 の Linux パーティションを作成し、それに 20G バイトを割り当てました。 最後に Solaris パーティションを作成し、33G バイトを割り当て、そのパーティションを FAT 32 としてフォーマットしました。 Solaris OS は別のファイルシステムを使用しますが、Solaris OS を FAT32 としてフォーマットしたのは、PartitionMagic が Solaris ファイルシステムを認識しないためと、パーティションがフォーマットされていないというメッセージが表示されるのを避けるためです。 残りの容量をフォーマットしました。これは Linux スワップ容量として拡張パーティション内にあり、ちょうど 2G バイトです。

左下のパネルには、著者が要求したすべての保留中のアクションのリストが表示されていました。 下部パネルを調べ、ミスを編集することができました。 リストが正しいことを著者が確認したあと、PartitionMagic はコンピュータを再起動し、要求されたアクションを実行し、その時点の詳細な進行状況レポートを表示しました。 プロセスが完了したあと、PartitionMagic は再度コンピュータを再起動し、Windows をロードしました。 著者は、パーティションのサイズと種類が要求どおり正しいことをチェックしました。 続いて、Windows アプリケーションが依然として正しく動作することをチェックし、USB 大容量ストレージからバックアップファイルを再インストールしました。


7. Linux をインストールする

Fedora のインストールは比較的簡単と思われます。 メニューは非常に情報量が多く、プロンプトで要求される情報を特定するのも簡単です。 著者は、デフォルト構成を使用するのではなく、Diskdruid を使用してハードディスクドライブを手動でパーティション分割することを指定しました。 Fedora は ext2 と Windows パーティションを認識していましたが、Windows パーティションの名前を "other" としていたため、その名前を "Windows" に変更する必要がありました。 著者は ext2 パーティションを Fedora のインストール位置として指定し、Fedora の GRUB メニューから Windows をブートできるよう指定しました。

GRUB ローダーをインストールする位置を、マスターブートレコード (MBR) (/dev/hda) から、Linux パーティションの先頭 (この場合は /dev/hda2) に変更することが重要です。 Solaris 10 OS では、GRUB がインストールされる位置を変更しないと、Solaris 10 OS はインストール中に MBR を上書きし、Linux オペレーティングシステムをブートできなくなります。 さまざまなユーザー用のさまざまなソフトウェアパッケージが存在するため、このオペレーティングシステムをどのように使用する予定であるかを認識する必要があります。 著者は Fedora を開発環境として使用し、サーバーとしては使用しない予定であるため、ソフトウェア開発パッケージを選択しました。

インストール後、システムを再起動し、Fedora の GRUB メニューから Windows と Fedora をブートできることを確認しました。

Solaris 10 1/06 OS をインストールする場合は、/boot/grub/menu.lst を参照します。 Linux パーティション、Linux カーネル、および Linux RAM ディスクへのパスをメモします。 あとでこの情報が必要になります。

メニューリストは次のようになります。

	root (hd0,1)
	kernel /boot/vmlinuz-2.6.9-1.667 ro root=LABEL=/ rhgb quiet
	initrd /boot/initrd-2.6.9-1.667.img

Linux のデバイスドライバをインストールする場合、役に立つ多数の Linux サポート Web サイトが存在します。


8. x86 プラットフォーム版 Solaris 10 OS をインストールする

インストールするには、次の情報を指定する必要があります。 デフォルト値は常に None または No と設定されています。

  • Network Connection (Yes/No): Yes を選択すると、Ethernet ケーブルを構成できるよう、Ethernet ケーブルを接続する必要があります。 No を選択してもインストール後にインターネットに接続できますが、構成を手動で行う必要があります。
  • DHCP (Yes/No): No を選択すると、IP、サブネットアドレス、およびホスト名を指定する必要があります。 いずれにしても、セキュリティー保護されたプロトコルである IP Version 6 (IPv6) が必要かどうかを指定する必要があります。
  • Kerberos (Yes/No): これは Solaris OS のセキュリティー機能です。 Yes を選択した場合、デフォルトの領域、管理サーバー、および最初の Key Distribution Center (KDC) を指定する必要があります。
  • Name Service (Yes/No): Yes を選択すると、ドメイン名を指定し、タイプ (NIS+/NIS/DNS/LDAP/NONE) を選択する必要があります。 None 以外のオプションを選択すると、その構成に固有の詳細情報を入力するよう求められます。
  • Default Route: 1 つのデフォルトルートを指定するか、Solaris インストールプログラムに 1 つのデフォルトルートを検索させることを選択できます。
  • Time Zone: デフォルトのタイムゾーンをどのように指定するかを示します (地域による指定/GMT からのオフセット/Time Zone ファイルから)。
  • Root Password: システムのルートパスワードを指定し、この情報を保存します。 システムにログインするにはこの情報が必要です。
  • Default or Custom Install: デフォルトレイアウトでは、デフォルトの位置にデフォルトのディレクトリサイズで Solaris OS をインストールします。 Custom Install を選択すると、別のディレクトリに割り当てられたディスク容量を変更できます。
  • Locales: サポートする地域を選択します。
  • Proxy Server Configuration: インターネットに直接接続するのではなく、プロキシサーバーを介して接続する場合、ホスト名とポート番号を指定する必要があります。
  • Software Group: Entire Plus OEM/Entire/Developer/End User/Core/Reduced Networking から選択します。 デフォルトは Entire です。 ソフトウェアの一部は Solaris Companion CD に収録されています。 Solaris Companion CD は Sun Microsystems から無料でダウンロードできます。
  • Custom Package Selection: 選択した Software Group からソフトウェアパッケージを追加または削除することを選択できます。
  • Select Disks: ハードディスクドライブを選択します (ハードディスクドライブは c0t0d0 などの形式で番号が付けられます)。 Solaris OS は Linux fdisk パーティションについて警告し、同一ディスク上では Linux と Solaris fdisk パーティションをサポートしないことを通知します。 続いて、デフォルトのレイアウトをロードするかどうかを尋ねられます。 著者は No を選択しました。これによりパーティション分割後に選択された順序が維持されるためです。 Yes は選択しないでください。Yes を選択すると、ハードディスクドライブ全体が Solaris OS に使用されることになり、既存のオペレーティングシステムが消去されるためです。
  • fdisk Partitioning: Solaris fdisk パーティションを作成、変更、または削除するかどうか尋ねられます。 Yes を選択すると、カスタマイズするディスクを選択する必要があります。 Solaris OS に割り当てたパーティションを選択します。 続いて、選択した fdisk パーティションをカスタマイズするかどうかを尋ねられます。 著者は Solaris パーティションをインストール用にフォーマットするパーティションとして選択し、x86 プラットフォームの Solaris ファイルシステムにフォーマットしました。
  • Preserve Data (Yes/No): これは Solaris パーティション上のデータに関連します。 フレッシュインストールであるため、著者は No を選択しました。
  • Auto Layout File Systems (Yes/No): No を選択すると、必要なレイアウトを指定する必要があります。 『Solaris 10 Installation Guide』の「Allocating Disk and Swap Space」には、Solaris ファイルシステムのレイアウトをカスタマイズする方法に関するガイドラインが記載されています。 この場合も、システムをどのように使用する予定であるかを十分把握しておく必要があります。 著者の場合はデフォルトのままで問題ありませんでした。
  • Mount Remote File Systems (Yes/No): システムが別のファイルシステム上のソフトウェアにアクセスする必要がない場合は、No を選択します。 Yes を選択した場合、サーバー、IP アドレス、リモートファイルシステム、およびローカルマウントポイントを指定する必要があります。

サマリーページで選択内容を確認し、必要な変更を行います。 続いて「Install」をクリックします。 CD からインストールする場合、最初のインストール CD が次のアクションを実行します。

  • OS のインストール
  • システムのリブート
  • Common Desktop Environment へのログイン
  • ディスク 2、3 および 4 をそれぞれロードする指示

9. 3 つのオペレーティングシステムへのアクセスをすべて設定する

Solaris 10 3/05 リリースをインストールする場合、システムは 3 つすべてのオペレーティングシステムをブートするよう設定されます。 Solaris 10 1/06 OS を使用している場合、この時点では Solaris OS と Windows にのみアクセスできます。 (注: この記事の執筆時点では、Solaris 10 1/06 ソフトウェアは OpenSolaris Project または Solaris Express program から入手できます。)

Solaris GRUB から Linux OS へのアクセスを設定するには、次の作業を行います。

  • Solaris OS をブートします。
  • /boot/grub/menu.lst を参照します。
  • 上記の手順 7 で Linux menu.lst からコピーした 3 行を追加します。

手順はこれだけです。 次回のシステム再起動時には、3 つすべてのオペレーティングシステムをブートするオプションがあります。


参照

Solaris OS 上での特定のハードウェアに関する情報は、HCL Resources ページを参照してください。 また、システムの販売元の Web サイトもチェックしてください。


Unless otherwise licensed, code in all technical manuals herein (including articles, FAQs, samples) is provided under this License.


BigAdmin
  
 
BigAdmin Upgrade Hub